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けもの(仮題)のmasahitotenmaのレビュー・感想・評価

けもの(仮題)(2023年製作の映画)
3.3
ヘンリー・ジェームスの短編小説「ジャングルのけもの」(The Beast in the Jungle)をもとにしたSF心理サスペンス。
監督、脚本、音楽はベルトラン・ボネロ。
原題:La bête、(英)The Beast
(2023、145分)

人工知能が支配する2044年。
脅威とみなされる人間の感情を取り除くため、ガブリエルはDNAを浄化されることに。
その中で1910年のパリ、2014年のアメリカでの出来事(記憶、夢)が交錯するが、いつの日か何か恐ろしいことに見舞われるのではないかという予感と恐怖に襲われる…。

さて、人工知能はヒロインのDNAの浄化に成功するのでしょうか?
ガブリエルは永遠の恋人に巡りあえるのでしょうか?
そして、けものの正体とは?

~登場人物~
・ガブリエル(レア・セドゥ):ピアニスト、留学生(モデル)など
・ ルイ(ジョージ・マッケイ):画家など
・アンドロイド(ガスラジー・マランダ)
・占い師(予言者)

"ニュートラル・フェイス"(人形の表情)
" パリの大洪水"
"シリアル・キラー"
"Générique   Scan Me"(最後にスクリーン上に"QRコード"が表示され、当惑。気づくと隣席の人や何人かがスマホを向けていた…)

「彼とは夢の中でしか愛を交わせない」

ラブストーリー、時代劇、ディストピアSF、サスペンス・ホラーなど多彩なジャンルを盛り込み、3つの時代が交錯した心理劇になっている。
少し分かりにくいが、感情を持った人間と人工知能の対立構造、そしてディストピア社会がベースになっている。
フランス映画祭にて鑑賞。
来日ゲストはプロデューサーのみで残念。
なお、2022年パトリック・シハ監督が同じ原作を映画化しているようだが未見(タイトルは「ジャングルのけもの」 La bête dans la jungle、主演はアナイス・ドゥムースティエ)。
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