【第80回ヴェネツィア映画祭 コンペティション部門出品】
『ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮』ニコライ・アーセル監督が実話を元に描いた男の一代記。ヴェネツィア映画祭コンペに出品、ヨーロッパ映画賞主演男優賞にも輝いた。アカデミー国際長編映画賞ショートリストにも残った。
普通に面白かった。ニコライ・アーセルは『ロイヤル・アフェア』が微妙だったから期待していなかったが、マッツの魅力もあり非常に見応えのある作品になっていた。
日本配給は決まっているのにいつまで経っても何の音沙汰もないから英語字幕で鑑賞。日本で大人気のマッツ主演作なのにね。
とにかくマッツ演じるカーレン大尉が土地の支配者であるシンケルに虐め倒される映画。カーレンを脅す、小作人を奴隷扱いして殺すなどやりたい放題。それにカーレンが耐えて耐えて耐えまくる。
荒涼とした大地にしがみつくマッツ、女性とのロマンスを演じるマッツ、疑似家族と絆を育むマッツ…マッツ・ミケルセン好きには堪らない。
アーセル監督の奥行きのある演出がよかった。広大な自然の中に人間の営みを置くそのスケール感がいい。それでいて繊細に心情を描写していく。
展開としては予想の出来るものであるが、王道開拓ストーリーとしてクオリティが高い。
マッツ好きなら観て損はない!スクリーンで観たら更にそのスケール感が感じられるかなと思うので公開日をまず設定して欲しい。期待以上に好きな作品になった。