Sudachi

ミニミニ大作戦のSudachiのレビュー・感想・評価

ミニミニ大作戦(1969年製作の映画)
4.8
良すぎて書きたいことがたくさんある。本当に最高。

まず最初のプロローグシーンの音楽と映像が最高。美しい車窓の眺めとローアングルから撮った山道の映像、男前なベッカーマンの仕草、何もかもが完璧。蛇行運転に少し酔いそうになるけれど。そこからの流れであのショッキングなシーン…神がかってる。

なんといっても、自動車が主役の映画ならではの、レトロでおしゃれな車たちの登場シーンがたまらない。アストンマーチン、アルファロメオ、ミニ・クーパー…全部がかっこ良くて悶絶。車がつぶれるシーンは、ああああああああ、なんてことをしてくれるんだと、軽く絶叫ものでした。キーとなる三台のミニ・クーパーはイギリスのユニオン・ジャックをイメージして青、赤、白なんだって。

個人的にぐっときたのは、立ち位置完璧なシーンたち。チャーリー陣営もマフィア陣営も、こんなにかっこいいキザな立ち方、立ち位置ある!?ってくらい素晴らしい立ち位置なんだ。例えるならばショッカーのよう。プロローグと「お葬式」のシーンと「山道で待ち伏せ」のシーンの3つがマイ立ち位置ベスト3でした。あのフォーメーションはまじで美しい。あのシーンたちのポスター欲しい。

ラストは物議を醸す感じだけど、↓こんなその後の展開にもつながっていて良き。
https://www.afpbb.com/articles/-/2563902
こうやって語り継がれていくということは、素晴らしいラストだったということだ。

原題の「The Italian Job」にはイタリア人に対して "怠惰"とか"大雑把"とかのネガティブな意味合いがあるらしい。確かに登場するイタリアン・ポリスや現金輸送車、道路交通センター(?)の人々はなかなかのおとぼけ具体だった。個人的にはこのタイトルよりも邦題の「ミニミニ大作戦」の方がしっくりくる。ミニたちが華麗にコミカルに疾走するシーンがこの映画の真髄だと思うから。もう一個「ミニ」を足して「ミニミニミニ大作戦」にしてあげて欲しい。

警察とのカーチェイスシーンはBGMなしでとてもハラハラする。環境音のみの映像が緊迫感を演出していて、とてもいい。ラストのコミカルな音楽とのコントラストが際立っていて、カーチェイスシーンのインパクトがしっかりと記憶に刻まれた。

何から何まで良くて大好き。
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