コンサートでの撮影は、海外アーティストはOKな場合が殆どだけど、日本のアーティストでは間違いなくNG。また、日本の重鎮には定額の音楽配信に参加していない人も多い。世界中に自分の音楽を広めることでファンを増やす事に成功した海外のアーティストと、自分の権利を大事にする日本のアーティスト。どちらも正解だろうけど、ドームを連日満員にできる日本のアーティストが少ないのは、ちょっと寂しい。
昔は輸入レコード屋さんにブートレッグとかが売られていて、ブートレッグコレクターという人達もいた。アーティストは自分たちの版権を守るのに必死だったけど、今やそのブートレッグが貴重な音源になっている。「あのツアーでは、この曲は、こんなアレンジだったんだ~」という感じで、その日の気分でアレンジがドンドン変わるレッド・ツェッペリンの貴重なアーカイブになっている。YouTubeが無かった時代の先取りビジネスだった。
この家族も時代を先取りし過ぎた。もし、エマーソン兄弟が今の時代に生まれ変わったならば、あのようなスタジオは不要だったし、レコードの在庫が山積みになることもなく、インチキなプロデューサーに騙されることもなかっただろう。ビリー・アイリッシュとフィニアス兄妹だって30年早く生まれていたら、このような成功はなかった。レコードやCDを買う時代は終わり、配信の時代になって全てが変わった。ベッドルームから曲が生まれ、電車の中で大好きな曲を見つける時代である。沢山の若い才能が直接リスナーに曲を届ける。高校生のSSWがメジャーデビューなんて、もはや珍しくはない。
「ケイシー・アフレック、歌が上手いんだ!」とビックリしていたのだけど、本物さんのダニー・エマーソンが歌っていたのね。しかも実話だったとは知らなくて、やっと最後に気が付いた。
お父さん役のボー・ブリッジスはブライアン・ウィルソンに似ていて、ズーイー・デシャネルは、この手のミュージシャン物には欠かせない存在。
自分の半生が映画になるなんて、どんな感じなのだろう。もし、私の半生が映画になるのであれば、主演は渡辺翔太にお願いしたい。最近、通勤電車の中はSnowManのポスターだらけで、うかつにもファンになってしまいそうだ。