あさ

52ヘルツのクジラたちのあさのレビュー・感想・評価

52ヘルツのクジラたち(2024年製作の映画)
1.0
心底嫌いだなあと。御涙頂戴のレベル、私が死ぬまでここから進まなそうだな。原作読んでないから読んで確かめるべきかとは思うけど、母が「原作通りだった」「よくある話だよね」と言っていて更に死にたくなった。この世の中で生きていきたくない。『ミッドナイトスワン』二回目食らった気分だよ。この世もこの映画も全部ハリボテCGの鯨なんだよ。
俳優陣は素晴らしいと思います。最近この感想ばっかで反吐が出る。映画という概念まで嫌いにさせないでほしい。頼むから。

全部悲劇の主人公を作り上げるための都合いい設定ばかりで、少年の母親の話も宮沢氷魚のこともキナコの母親と父親も、映画では全部悲劇を作るための材料でしかない。その辺が活字では描かれてるのか、だけど…。
キナコの母親が父親に逆らえなかった背景。実の娘への虐待を見て見ぬ振りして加担をして、生きなければならなかったこと。そこから娘を利用して行く過程。父ファーストの家庭内ヒエラルキーてか家父長制。そして、少年の母親(西野七瀬)が子を堕さずに産んだ理由も、父親のことは一切描かれないままだし。何があっても虐待を肯定する理由にはならないけれど、虐待やDVが生まれる社会背景を描かないなら本当に意味がないんじゃないか。大嫌いだ。
あさ

あさ