ぽん

セクシー・ヘブンのぽんのレビュー・感想・評価

セクシー・ヘブン(2002年製作の映画)
2.8
アマプラでよく見かけるので気になってた作品。意外と健全な青春モノとのレビューを目にして、気を強くして鑑賞しました。はい、フツーの青春おバカ・コメディでしたね。実は自分の大好物ジャンルなので(えっ?)つい最後まで観てしまった。

スクール・カースト下位の主人公が最後にはJOCKSを見返して大団円っていう下克上ストーリーが好きなんですよね。「ナーズの復讐」(1984)とか。
高校生ぐらいの時に非モテ系の子って、単にオタク気質で内向的なだけなら大学入ってから知性でブーストする。本作のクリスもそういう感じでしょうね。学校新聞の記者やってて文才あるみたいで。この、ポテンシャルを秘めたルーザーという、みにくいアヒルの子系のシンデレラ物語がツボで。

ある日突然、主人公クリスのもとに遺産相続の話が舞い込む。彼の本当の両親はポルノ雑誌で成功を収めた大富豪で、遺言によりクリスに全ての遺産を引き渡すというのだ。「プレイボーイ」誌のヒュー・ヘフナーを彷彿とさせる実父。豪邸にはカバーガールたちがわんさか。意味もなくトップレスか水着姿。この辺はもういいです、時代ね、時代。

金持ちになった自分に、すり寄ってくる人とそうじゃない人、態度が変わる人と変わらない人がいる。本当の幸せ、大切な人間関係を見極めなさいよ、というオハナシ。あーもう、そうでしょうよ、そうなるよねという想定内にきっちり収まる、というかちょっと隙間できるくらいユルいアメリカン・コメディだった。
主人公を陥れる叔父さんが「ダイハード」シリーズのクズ記者ウィリアム・アザートンなので、出てきた瞬間から怪しいw 案の定のヴィランぶり、安定感バツグン。

観終わってみればステレオタイプのキャラばっかりであんまり出来のいい作品とは思えなかった。コメディ好きなのでこの手のジャンクな作品をつい観てしまうのだけど、袋菓子を一気に全部食べてしまったあとの「あーあ」感がほんのり。
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