みちを

劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦のみちをのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

選手と「もう一回がない」「まだ終わってほしくない」という感情を共有できるという点で80分という「短めの映画」は非常に良かったと思う。

全ての試合が始まる前の「じゃあ、またね」という言葉で始まる物語が、公式試合後に発せられる同じ言葉で終わるという完璧な構成に感嘆した。
「人をその気にさせるのがうまい」と評される黒尾が、月島と研磨がバレーボールを好きになったこと、そしてそれが「間違っていなかった」ことをこの試合を通じて確認するという原作の展開にも改めて感動させられた。また、翔陽、黒尾ともに1番の喜びを表した瞬間が研磨の「楽しい」という言葉を聞いた時というのもアツかった。
映像も大変良く、特に3セット目双方6点台に乗ってからの描写は凄まじい躍動感により一瞬のもののように感じられた。最終ラリーの長尺による研磨の一人称視点映像は臨場感に満ち、感情移入せざるを得なかった。映画全体を通して音駒高校側に焦点が当たっており、非常に見応えのある作品だった。入場者特典では漫画本編の最後に描かれた未来とは更に先の現在が描かれており、『ハイキュー!!』の世界が現実と繋がってように感じられ高揚する。
こんなにも喉が渇き、こんなにもまだ終わってほしくないと願った映画は初めてだ。

早急に漫画を読み直したい。
みちを

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