おにけん

アイアンクローのおにけんのレビュー・感想・評価

アイアンクロー(2023年製作の映画)
3.8
映)2024.15@TOHOシネマズ日本橋。鉄の爪アイアンクローでプロレス界に名を残したフォン・エリック一家の物語。プロレスは日本で流行していたころに、ブルーザー・ブロディとかの名前を聞いたことがある程度で、あまり面識はない。面識がないからこそ、この物語を見て得るものはあったと思う。話は父親の成し遂げることができなかった夢を、兄弟が協力し合って成し遂げようとする話。家族は「呪われた家族」と言って、自分たちの姓をあまりいいものだとは思わないのだが、映画を見ている限りでは、父親の成し遂げられなかった夢に固執し過ぎて、逆に兄弟たちを苦しめてしまったのではないか。そのプレッシャーが「呪い」となっていたのではないかと推測できる。そういった意味では、長男的存在の兄とその妻が現実的な判断を映画の終盤で取ったことは結果的に良かったのではないか。妻が言った「人生は自分で切り開くもの」。そのことに尽きると思う。そういった意味で父の呪縛にとらわれてしまった他の兄弟はこういっては何だけど残念な生き方をしたのではないか。(例え方が悪くて済みませんが)そういう悲劇を題材として扱ったからこそ、とても印象に残る鑑賞だった。感想はこんなところです。
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