エメラルド・フェネル監督&脚本作品。
前作の『プロミシング・ヤング・ウーマン』が大好きで楽しみにしていたら、今作はまさかのアマプラ配信作品だった。
映画館で観たかったのに… と思いつつ、早速鑑賞。
オックスフォード大学に奨学生として通う庶民の主人公オリヴァーが、上流階級の学生フェリックスと親しくなり、彼の家族が住むソルトバーンで夏の休暇を過ごすことになるストーリー。
バリー・コーガン主演というのも楽しみポイントだった今作。
「こんなに可愛く美しく撮られているバリー・コーガン、珍しいな?」
なんて思ってしまった。
(いかにも悪そうな役柄や、みすぼらしい雰囲気の役が多い印象だったので……。)
そして主人公が鼻持ちならない金持ちたちに振り回される話かな? と予測していたら、ストーリーが二転三転。
終盤まで本当に先が読めなくて面白かった!
小柄なバリー・コーガンと、190cm超えのフェリックス役ジェイコブ・エロルディの対比も面白い。
コメディっぽい描写もあるのに、同時にサイコスリラーでもあり。
フェリックス一筋と見せかけて、家族たちにいろんな理由で好かれていくオリヴァー。魔性の魅力と安定の気味の悪さを発揮するバリコは必見。
何だかんだ言って身分や権威重視なのか… な男性社会での、愛と羨望、いろんな意味での欲(愛欲や誰とも違う特別な自分でありたい願望、相手と同化したいという執着に近い願望など)を描く物語だと感じた。
ラストが予想の範囲内だったことだけはちょっと残念かな…。
『プロミシング・ヤング・ウーマン』のコメンタリーでエメラルド・フェネルの映像へのこだわりは知っているので、今作もコメンタリー付きでBlu-rayをリリースしてほしいよー!
スクエアな画面の閉塞感と、二面性を映すかのような鏡面構成の作画は気づいた。
他にもいろいろ工夫がありそうなので、ぜひソフト化して解説つけてください、お願いします🙏