SaltburnのNellaのネタバレレビュー・内容・結末

バリコー好きにはたまらない、いろんなバリコーが堪能できる映画です。
性描写が不衛生すぎる、という時点でかなり見る人を選ぶ気もしますが、性行為というものは概ね不衛生ですからね…映画では生理中の性行為がドラマティックに描かれたりしますけど、膣が繊細になってて傷が付きやすいし、そこからバイ菌入ったりしたら大変だからね…これフィクションだから、経血を舐めたりするのも危険なので真似しない方がいいですね。雑菌だらけよ。

冒頭から半分ほどまでは、「君の名前で僕を呼んで」みたいな高尚なBLなのかな？という、明らかなミスリードなんだけど、バリコーの恋する乙女の顔が！！もう！！可愛すぎて！！「いやこれでBL展開じゃなかったらおかしくないですか？」と正直思いました。またあのあざとさ全開の、エグすぎる身長差。あんなのバリコーを可愛く見せるためだけのギミックじゃん！！もう！！可愛い！！

最初はただ本当にフィリックスだけが狙いだったのか、実家を見て財産狙いに方向を変えたのか。恋よりも何らかの目的を優先し、遂行するために淡々と演技を続けるオリヴァーの不気味さ。両親がまた普通の中流の人達っぽいのが不気味だよね。こんな役やはりバリコーにしかできないと思う。「金持ちが欲しがるものを与えてやった」というセリフまで、マジでオリヴァーのこと信じてたよ。道化や玩具として、金持ちに気持ちや人生まで弄ばれる善良な貧乏人で、ちょっと虚言癖が酷いだけだって…。
でも結局パメラも彼がどこかで殺したんだろうね、彼女も明らかに財産狙いで邪魔だったから。ミステリなんだけど、最後までミステリと悟らせない脚本が見事でした。絵作りも非常に凝ってて、ふとした止め絵の構成が非常にゴシックで意味ありげだったりするのも好きですね。ロザムンド・パイクは何となくイカつい役が多いイメージで、こんな世間知らずで騙されやすい、まるで「パラサイト」の社長の奥さんみたいな富豪の大奥様の役は意外だった。フルヌード思い切ったなあ。

バリコーが幸せな家族を狙って近付き、いつのまにか入り込んで内側から破滅させていくという話は「聖なる鹿殺し」もあります。そちらもエグ味とヤダみとバリコーの可愛さで何とも言えない気持ちになるので見て欲しい。

しかしラストシーンの全裸より、変なダンスの方が恥ずかしかったそうで、可愛い…

余談・家族全員で青春映画の金字塔「スーパーバッド童貞ウォーズ」を見るシーンがある。家族で見る映画か？