ich

Saltburnのichのネタバレレビュー・内容・結末

Saltburn(2023年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

最推し主演作品。劇場公開を待っていたが、その甲斐(?)虚しく、アマプラで鑑賞。

友人たちと鑑賞したが、予想外の展開が多く、30分に一回くらい「は?」「え?」「なになに」「怖い」「これは怖い」「怖い怖い」って口からつい漏れ出てしまった。

友人が「オリヴァーの家族。あれも嘘だったらどうする?お金で雇って演技させてる。だってあんなまともそうな家に育ったらあんな歪まなくない?」と言っていて、この映画のどのオリヴァーが本物なのか一切合切わからなくなりました。

あどけない少年の時と、大分変態的な時、人を支配しようとする時の差が激しく「もしかして二重人格?」だなんて疑ったりも。

彼が欲しかったのはフィリックスそのものじゃなくて、フィリックスを育んだ全てなのか。欲しいのではなく、“なりたい”に近いのかもしれない。
ソルトバーンで見つける人形劇のおもちゃは、カットン邸の家族。ラストにも出てくることで、この屋敷の人間は全てオリヴァーの手のひらの上だった、ってことを考えるとフィリックスへのは本当に愛だったのか?

ラストのダンスシーンは見事。
鹿の角とか、口元血まみれのまま風呂に浸かるシーンとか、ダンスシーンあたりはバリーくんがが今までやってきた役柄のオマージュなのかな。

エメラルド・フェネルが撮るバリー・ケオーガン、無垢でありながら子どもにある特有の残酷さを併せ持つ、それでいてふとした時の表情の色気……。素晴らしいです。(2回目見ようとは思いませんけど)
ich

ich