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007/ ドクター・ノオ 4Kレストアのtakのレビュー・感想・評価

4.0
007シリーズ60周年でレストア版が公開。ジェームズ・ボンドこそ男子の理想と偏った育てられ方をされた僕にとっては、2023年の大きなムービーイベント。結局2本しか劇場で観ることができなかった。「女王陛下の007」を大スクリーンで観たかった。後半の5本はどれを観るか悩んだが、ダニエル=ボンドの近作よりはやっぱりショーン・コネリーが観たい!時間の都合もあって第1作「ドクター・ノオ」をセレクトした。

何度も吹替版で観てるから、若山弦蔵の声が脳内再生されてしまう。失踪した情報員の行方を尋ねる場面は「こいつは誰だ?」「そりゃ君当然だよ」とか当たりのキツい口調だったけれど、改めて観るとショーン・コネリーの語気もかなりキツめだ。後半、竜を恐れるクオレルやハニー・ライダーの意見を否定するところでも、ボンドの冷ややかで相手に耳を貸さない感じがよく出ている。それを強気なハニーに指摘されるやり取りも印象的だ。またデント教授を射殺する場面の冷静沈着な振る舞いも、スパイの非情さを示している。

2作目以降ではあまり描かれなくなったボンドのプライベート。この第1作ではカジノで出会った女性とのやり取りで、プレイボーイ振りを強く印象づける。ラストのイチャイチャ♡場面もその後何度も繰り返される原型がここにある。

今の目線ならツッコミどころは多々あるけども、これを美しい映像で劇場鑑賞する機会があったことに感謝。
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