KoKo

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章のKoKoのネタバレレビュー・内容・結末

4.2

このレビューはネタバレを含みます

※完成披露試写会で観た

現代に混ざる終末モノの世界観に、リアルで緩い主人公達の掛け合い、宇宙人が合わさり独特な雰囲気がある。浅野いにお作品の"嫌なリアルさ"もあって良かった。そこにSFがぶち込まれることで、なんとも不思議で浮遊感のある映画になっていた。
まるっきり原作未読勢なので、小学校時代の主人公二人に宇宙人がもたらした突飛な展開が現在にどう繋がっていくのか気になる後を引く終わり方だった。

画作りのこだわりが凄く、下北や吉祥寺を始めとする町並み、メカデザイン、演出の全てが神作画だった。浅野いにお漫画の世界観がそのまま動いている。
舞台挨拶で本人が言及していた通り、スタッフロールで原画スタッフの末尾にちゃんと"浅野いにお"の文字列があって、ガッツリ関わってるんだなぁと感動した。
3月の本公開のときは、よりクオリティの高い映像になっていると思うとワクワクしますねぇ。

思った以上にあのちゃんの声がポップでイカれたおんたんにハマっていたので、主役がタレント配役という理由で避けるのは勿体ないと思った。とはいえ、兄の声が諏訪部順一だったので、そっちのインパクトは更にデカかった。良すぎる、、、

フワッとキャラが亡くなったりするけど、それでも平然と回る世間や秒で更新される情報に、寂寥感がある。日常に溶け込む終末に、生きてるのは「ただのまぐれか偶然」なんだろうけど、死ぬのは今日じゃないと良いなあ、と思った。
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