Taiga

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章のTaigaのレビュー・感想・評価

4.5
首を上に傾ければ、常に何処か遠い小惑星から送られた謎の巨大母艦が浮かんでいる。
なんか日本がヤバい状況に晒されてるのは誰もが理解しているけど、エラい人と賢い人がなんか騒いでるだけで、日常生活に支障をきたさないから、みんな普通の毎日をを送っている。

SF的視覚表現としても面白いメタファー。
日本人、皆平等に問題を抱えているのに、チラッと見て文句垂れるだけで、直視しようとしない。
誰かなんとかしてくれるっしょ。
すごい人、なんとかしてー。

そんな最中に繰り広げられる女子高生のモラトリアム。
彼女たちの永遠に続くかと思われたありふれた日常が、徐々に国家陰謀や宇宙怪異に衝突し、瓦解していくのが怖い。

なんか、前編だけでもこの空気感と世界観が好み過ぎてメチャクチャ面白かった。

浅野いにお作品は「おやすみプンプン」1話だけ読んでぬめり気のある陰鬱な内容で好みでは無かったんだけど、今作はポップなSFでとても好きになれた。

幾多りら、あのちゃん、世界観にマッチしすぎね。
TARAKOさんの声も聞けて良かった。
Taiga

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