〜アニメ見慣れてない人にはかなり高いハードルがそびえているが、ぜひ超えて観て欲しい。傑作青春ディザスター映画〜
三浦友和と山口百恵ゴールデンコンビの『潮騒』(三島原作)で、ほぼスッポンポンに近い百恵がほぼスッポンポンの友和に「その火を飛び越して来い」という名シーン(興味のある方は潮騒で調べてみてね)があるが、その時の百恵と同じくらいの気持ちで、未見の方にはハードル越して観て欲しいアニメ映画。
各キャラクターの見た目は、藤子不二雄Aや水木しげる等のオマージュ(?)
これは観ればわかると言っておこう。
まんまパクリではなくそれ風で、きちんと消化したうえデザインしていると思われる。私くらいの年齢だと懐かしさなんかもおぼえつつ観られるのでお得だ。
あらすじだが、ある日突然東京上空に現れた巨大な宇宙船が、目的もはっきりしないまま日々の生活に溶け込んでいる世界で繰り広げられる女子高生の日常を描く。
当然だが宇宙船が表れた理由の解明と宇宙生物と女子高生、とりわけ主人公の二人のストーリーは濃厚に絡んでゆく。
この絡ませ方や時間軸の行きつ戻りつやサブキャラの配置とかは原作者の浅野いにお氏の天賦の才を感じる。
この主人公二人がキャラ立ちまくりで、彼女たちの会話を聞いているだけでとても面白い。厨二的なテイストプンプンながらも知的さも有り、漫才のようでも有り。画の無いラジオでもいけそう。
そうそう。注意点だが、始まりから終わりまでずっと厨二病。その辺のこそばゆさが耐えられない人にはお勧めしません。
世界と宇宙と現実の折り合いの付け方も極めて青々しい価値観で決着がつくので、それもこれも飲み込んでああ、面白かった😌と思える自信のない人は時間を無駄にするでせう。前後編で結構時間かかります。
尚、原作(未読)に沿ったらしいシリーズアニメ全17話と劇場の方は進行も結末も全く異なるので、どっちも観るがよい。進撃の巨人以来の一気見で行けた私は50代ながらも結構な厨二かもしれない。