この世には理由はよくわからないがその特異性と不可思議さに感服せざるを得ない映画がいくつかあるものだけど、このジーバーベルグがバイエルン王ルートヴィヒを描いた作品もそんな映画の一つ
ルートヴィヒなのに何故かマクベスみたいな冒頭だったり美術が壁に絵を描いて表したりするものが多い極々舞台的なものだったりと、とにかく70年代の芸術映画らしい奇妙な試みの多く見られる作品になっていたのだけど、それ故に強烈な印象が残って一度見たら監督の名前同様忘れ難いものとなった
そんなこんなでジーバーベルグの個性が炸裂していた作品だが、それでいてジーバーベルグ作品としては短めで見易いためにジーバーベルグという監督がどんな映画を撮るのかがよくわかる入門編的作品でもあった