94歳クリント・イーストウッド監督の最新作。内容もパワーもスゴイ。
ジャスティン・ケンプは陪審員で担当した事件でまさかの事実に気づく。
偶然すぎというのも、何かに導かれたと思えてしまう。
議論で揉めてたのにいきなり全員一致で評決、というのは省略された感じがあったが、それもいろいろあったよね、とこちらに解釈を委ねる絶妙な展開。
陪審員制度、なんだかおかしい、証言を引き出してどう見せて、陪審員を納得させるかを競っている。こんな状態で裁判が進められてしまうのだから恐ろしい。
12人の怒れる男を思い出すが、陪審員がまさかの事件当事者というのは新しい視点。緊張感がたまらなかった。
しかし、なんとも言えないラスト。彼女は検事長となっても正義に立ち戻ったのだろうと推測したが・・。
仕方がないかもしれないが、幸福から叩き落とされる扉だけ開けられたようで、悲しく、辛く、切なかった。