ゆきえい

雪山の絆のゆきえいのレビュー・感想・評価

雪山の絆(2023年製作の映画)
4.1
1972年、ウルグアイ空軍機が乗客45名を乗せてチリへ出発後、アンデス山脈で墜落。
その後生きるために極寒の地で71日間耐え続けた生存者たち。
もうね、開始30分でのただただ絶望、つらすぎる、寒すぎる、痛すぎる。残時間2時間って出て、既に挫折寸前。。。
だったけども、最後まで見てよかったです。

想像を絶する71日間、映画があまりにもリアルで。思わずメイキングムービーも続けて鑑賞。
同じ機体を何機も作り、実際に雪崩を作り、雪山に運び、揺らしてシートを飛ばし、妥協することなくCGで作り込むことなく無名の俳優さんたちが体当たりで再現してるからこそ、雪の中から這い出す生きる力や、ヘリが来たときの奇跡の光への笑顔が存分におさめられたんだと、監督のこだわりと思いを目の当たりにしました。
俳優さんたちのあの体、この映画に賭ける意志にも泣けます。

壮絶な雪山で必死に生きようとする中での色々な葛藤。当時はその生きるための選択に批判的な声もたくさんあったとか。でもこの映画をみてリアルを目の当たりにしたら、もう何も言えまい。
とにもかくにも、凄まじくリアルで凄まじく生きる奇跡を考えさせられる時間でした。