60年代アメリカのライダー集団“ヴァンダルズ”の隆盛と衰退。
必ずしもバイク愛だけで集まったわけじゃなかったんだろう。居場所のないはぐれ者達のオアシス。常々どうしてバイク乗りって群れて走る人が多いのだろうと疑問だったんだけど少しは分かった気がする。ただ、ベニーは群れたかったわけではなく、純粋にバイクに乗ってるのが好きだったんだろうな。そしてそこにジョニーがいることも大きかったのだと思う。ジョニーだって、ベニーや気心知れた数人の仲間達がいればそれで良かったんだろう。
人の入れ替わりにつれ組織が変わっていく様が切ない。色々な映画を観ていて思うことだが、ベトナム戦争はアメリカにとって良くも悪くも(悪い方が多いとは思うが)多大な影響があった出来事だったんだなっていつも思う。
男達を客観的な視点で語るジョディ・カマーが特に好きなキャラだった。
そして、ただそこにいるだけで醸し出すオーラが強烈で、狂犬にも忠犬にもなるオースティン・バトラーは魅力的すぎた。彼がベニーを演じたからこそ成り立つ作品だったとも思う。
個人的にはマイケル・シャノンが仲間たちの前で訥々と語るシーンがグッときた。
しかしまだこの時代だと黒人が仲間に入るのは無理だったんですかね。そういうことも色々と考えさせられました。