Kaz66

アメリカン・フィクションのKaz66のレビュー・感想・評価

アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)
4.0
「オッペンハイマー」1強のアカデミー賞発表前に、対抗馬となり得る作品として鑑賞。
…と、見事作品にまつわる賞の一角「脚色賞」を受賞したコメディドラマ。
こういう“社会風刺的”ブラック・コメディ、好きです。
ステレオタイプに“アフロアメリカン・ノベル”に分類される事を嫌う小説家モンク(ジェフリーライト)、でも売れるのは「ダーティー・ライフ」を扱った小説…、ある日酔った勢いで自身をパロディ化した模擬回想録を書くとその本はたちまち大人気に…というプロット。
監督はドラマシリーズ「ウォッチメン」に脚本として関わったコード・ジェファーソン。本作が監督処女作となり、プロデューサーには「ナイブズ・アウト」のライアン・ジョンソンが名を連ねる。バラク・オバマ氏の“お気に入り映画2023”の一本にも選ばれた。
“fiction”=虚構、仮構、小説。ラテン語のfictio(形成する)が語源で、本来捏造するの意味があり、想像による創作の意味をもつ。架空の人物や物語を真実らしく構想する事で、ロマンスやノベルを総称して“フィクション”と呼ぶようになった…。
「アメリカン・フィクション」…ビターなアイロニーが素敵です。
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