イワシ

華岡青洲の妻のイワシのレビュー・感想・評価

華岡青洲の妻(1967年製作の映画)
4.1
若尾文子と高峰秀子の常軌を逸した競い合いも、家父長制という制度にあってはすべて市川雷蔵の利益に還元されていく。ファーストショットの高峰と同じ場所に目の見えない若尾を配置するラストショット、客観視点と主観が一致する(盲目故)円環的な構造を自覚させる残酷さに驚く。

猫が山ほど死ぬ。スピルバーグ『リンカーン』で切り落とされた腕が山のように捨てられてたけど、あれの猫版。麻酔薬の投与のしすぎで歩き方がおかしくなった猫の見てはいけないものを見てしまった感、やばい。
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