ちくわ

サンクスギビングのちくわのレビュー・感想・評価

サンクスギビング(2023年製作の映画)
5.0
いっちばん好きな映画監督の!スプラッターホラーを!新年1発目にシネコンで観られるこの喜び!!!

人が極限状態で振り絞る勇気とかモラルをさらっと説くのに照れ隠しのなーんちゃってを入れるとこがイーライ・ロス監督の好きなところ。今回そのあたりは他に比べて控えめだったものの、食卓に縛られて殺されることを待つしかないお父さんが娘に向かって助けてくれじゃなくてぼそっと「逃げろ」って言ってたの、それ!!そういうとこ好きなんだよぉ。

真っ二つにされた遺体を使って「半額セール」とか、どこかユーモアに走っちゃうあたりも人柄の良さが隠しきれないというか。欲深い人間が派手に殺されるのに嫌味な感じが全くしないし、人は欲深い生き物だ…でも!っていうのが毎回ちゃんと描かれている。スプラッターホラーで性善説を説くのが本当に巧い。

続編を匂わせるオチが少しノイズだったものの、好きな監督が好きなように映画作ってくれているのがよかった。客席に自分含めて3人しかいなかったけど、その知らない3人でそのままビール飲みにいきたかったな。
ちくわ

ちくわ