親友もいるし恋人もいるのに彩人はなぜか孤独に見えた。父親の借金、父親の遺したカラオケスナック、異常行動を繰り返す母親などの呪縛から逃れようともしない。どうしてなんだろう。いろいろな支援を受けることだってできそうなのに。そしてふと挿入される拳銃によって頭を撃ち抜くシーン。一瞬驚くけど妄想であることに気付く。しかし最後の警官を背後から打ち抜くシーンはいったい誰の妄想だったのか、天国から見ていた彩人の妄想なんだろうか。彩人の夢はいったい何だったのだろう。スナックと実家を売れば借金は返済できただろうし、母親を施設にあずけたりすれば生活はずいぶん楽になったろうに、それらを拒否しあがき続けてきた訳はわからなかった。しかし誰かと繋がっているはずのに孤独な感じがしたのはいったいどうしてなんだろう。それにしても霧島れいかの熱演には恐れ入りました。