メザシのユージ

バティモン5 望まれざる者のメザシのユージのレビュー・感想・評価

バティモン5 望まれざる者(2023年製作の映画)
4.0
2024/05/25
立川
(30本目)

岸田総理が「外国人およびその家族を期限を設けることなく受け入れる移民政策をとる考えはありません」と発言したことがニュースになっていた。いまはそうかもしれないが、日本の人口が2056年には1億人を下回り、2100年にはおよそ6300万人に半減するという推計が出ている。

日本でも移民を受け入れることになれば、この映画のような事態が起こるのではないかと心配になった。
憎しみは憎しみの連鎖しか生まない、優しさは人間関係の中での余裕だ、余裕がないとすぐに行き詰まってしまうだろう。
映画では、新市長が移民が多く住む団地を一掃しようとし、それが行政と住民の対立につながる。しかし、誰かが「これが正しい」と思うことが必ずしも皆を幸せにするとは限らない。
「バティモン5 望まれざる者」は、フランスでの移民問題を描いた秀作。