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恋恋風塵(れんれんふうじん)のryoのレビュー・感想・評価

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子供でもなく、大人でもないあの時。
田舎の空気感。
年代としても時代としても、過ぎ去ってしまった何でもない小さな日常が全ての世界。

洋裁店で働くアフンに外から柵越しに話しかけるあの距離感。
寝込むアワンを看病するアフン。
作ってあげた洋服を僅かな光の下で合わせる2人。

純粋さやありのままの表情が切り取られているように感じる。
ショットが切り取る表情や風景の寂しさと美しさ。

この小さな出来事たちもまた日常に吸収され、時によって淡々とながされていくのだろうと思う。
その中にある小さな、でも心に沁みるような美しさを感じる映画だった。
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