幽斎

シークレット・オブ・ランドロード -隠された家主の秘密-の幽斎のレビュー・感想・評価

3.0
C級スリラーをレビューする、Scavenger記念すべき?第50界。原題「My Landlord Wants Me Dead」家の主人は死を望む、ハイ?(笑)。AmazonPrimeで0円鑑賞。

ジャケ写でバレてますけどLifetime配給、作品のレベルは既にお察し(笑)。Lifetimeは世界220ヵ国でデジタル配信するメディアブランド、女性を応援し寄り添い、全ての人々が暮らし易いサステナブルな社会に貢献する事をミッションとして・・・面の皮が厚いとは此の事。視聴者ほゞ100%主婦層、基本的にスリラー、アメリカには「サスペンス」と言うジャンルは無いので謎解きは「ミステリー」ソレ以外は全てThriller。

本作は2023年制作と551の蓬莱並みの出来立てホヤホヤ。因みに京都のコンビニに「肉まん」は存在しないが「豚まん」は有る。京都で肉と言えば牛なのでカレー、肉じゃが、しゃぶしゃぶで豚は負け組。当家の自慢メニューもビーフカツ。何の話でしたっけ?、あぁスカベンジャー四天王と言えば自主映画専門「itn distribution」、白人セレブに特化した「Reelone Entertainment」。本社がモナコの「DARO Filmdistribution」とLifetime。其々にダメな特長が有るが、一番真っ当なのはライフタイム。アメリカにファンサイトが有る位、テレビ俳優のキャスティングとか、割とソツなく熟してる。

皆さん「倒叙ミステリ」ご存じですか?、私はスリラー専門を標榜してるのでご存じのフォロワーさんも多いと思いますけど、被害者視点が一般的なミステリーに対し、犯人視点で犯行の様子が先に描かれ、後のストーリーも犯人目線で描かれる。世界的な名作「刑事コロンボ」、コピーの「古畑任三郎」、ミステリー通なら「クロイドン発12時30分」「伯母殺人事件」マストだろう。

本作は倒叙ミステリのナリ損ね、と言う表現が一番しっくりくる。開始直後から隠すべき謎が見え見え、冒頭で人里離れた一軒家で男女が揉めて女性が殺される。時は流れ、大学を辞めた主人公Emily Roslyn Villarrealは、叔母Anzu Lawsonを頼り一軒家に住むが、叔父Roy Abramsohnは乗り気でなく「寝室に絶対に入るな」釘を刺す。カンの悪い方でもコレでオチは分かりますね。視聴者を小バカにするのも大概にしろと。

台詞で伏線を張るのもLifetime常套手段、部屋の温度とかラベンダーの匂いより大事な事が有るだろうと見取り図やニューヨーク顔負けの一人ツッコミのオンパレード。殺害方法も雑過ぎで、スリラー専門らしくキルカウントは稼ぐが、もっとミステリーに愛着を持って欲しい。一人ツッコミの他にもノリッコミな死体の隠し方、セルフツッコミな凶器を使わない殺し方、携帯が通じなくて固定を使ったのに警察に電話、伏線も色々と酷過ぎ。見所は事件の発端に成ったケイシ―役Clara Carloがメッチャ美人、って事かな(笑)。

ミステリーの格言「Hide your head, don't hide your butt」なので、暇潰しに為るかも。
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