ヤマダタケシ

リンダはチキンがたべたい!のヤマダタケシのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

2024年4月 新宿ピカデリーで
・高畑勲作品、特に山田くんを思い出した。暗闇に様々な水玉が現れ、近づいたり離れたり、現れたり消えたりするところから映画がはじまる。
└これは山田君で線が引かれるところから物語がはじまる=何も無い空間に意識が生まれることを描く事と似ていた。
・ひとちひとつの水玉は主人公にとって父親との思い出でありつつ、その後の現代パートでもキャラクターたちは水玉をデフォルメしたようなビジュアルで描かれる。それは、今目の前で起きていることも進行形で記憶になって行く事を描いてもいると思う。
└その上で、亡くなった父のチキンを食べたい!という動機から始まった物語が、チキンを団地のみんなと食べる!=新しい思い出で終わっているのがステキだなと思った。
・消して豊かではなかったり、マイノリティもいる状況を舞台に、彼らの想い出や生活を描いているのがとても良かった。そこに人の暮らしがあることをちゃんと描いている。