友情というよりシンプルに愛。
ニューヨーク、マンハッタン。深い孤独を抱えるドッグは自分の友人にするためにロボットを作り、友情を深めていく。夏になるとドッグとロボットは海水浴へ出かけるが、ロボットが錆びついて動けなくなってしまう。どうにかロボットを修理しようとするドッグだったが、海水浴場はロボットを置いたままシーズンオフで閉鎖され、2人は離ればなれになってしまう。
23年アカデミー賞アニメーション部門にノミネートされていてずっと気になっていた作品。
ようやく公開されていい話そうだなぁと思いながら映画館へ足を運びましたが、想定以上の物語とその表現力にボロボロに号泣してしまいました。
今年も良い映画にたくさん出会えて何度か涙を流しましたが、本作は今年一。嗚咽を抑える事に必死でした。
痛く苦しいくらいにシンパシーを受けてしまう作品って数年に一本出会うのですが、本作はまさにそれ。
ドッグとロボットどちらにも感情が共鳴してしまってもうホント102分が長く「早くハッピーな結末を見せてくれ」と思ったり、終わりが近づくに連れ「このまま終わりに向かっちゃう?待ってやだ止まって」と思ったりで感情めちゃくちゃ揺さぶられた🫨
ドッグの孤独感、喪失感、無力感ら全部わかっちゃってめちゃくちゃ自分重ねてしまったからとても辛かった。
ロボットの無垢さやドッグへの信頼感、そして何より純粋なところが時が経つに連れ辛くて辛くて。。
ロボットだけどドッグと過ごす日々に間違いなく心が見えたし、互いにとっての理想的な友達としての信頼が見えたからこんなにも涙が止まらなかったのだと思う。
さらにその感動を後押しするのがアニメーションとしての表現の豊かさ。
本作はセリフが一切ありません。
笑い声などはありますが言葉での説明や会話は一切ナシ。
動物と動物が言葉無しでコミニケーションを取る姿にも似ているような気がした。
ただ、言葉という概念がないというわけではなさそう。
そこで面白いのが電話のシーン。会話をしないと成立しない電話というツールが本作でも何度か登場します。そこをどう切り抜けるのか気になりましたが全部のシーンが上手かった。
人間にはいろんな言語があって言葉の壁で上手く思いを伝えられないモノですが、本作を観たら言葉に頼らずとも気持ちを伝えられる方法っていくつもある気がしました。
個人的には本作が23年アカデミー賞長編アニメーション部門受賞です!!
実際には他の賞を色々と受賞しているみたいなのでちゃんと評価されているのはとても嬉しい。
次は厚手のタオル地のミニタオルを持って鑑賞に行きたい!!!