刑務所ものは好物、そして実話‼️
キャストがオスカー俳優vs本物の元収監者‼️
これは観ないわけにいきません。
NYに実在する最重警備の《シンシン刑務所》が舞台。
収監施設は舞台演劇を通して収監者の更生を目指すプログラムがある。
無実の罪で収監されたディヴァインG(コールマン•ドミンゴ)は舞台演劇グループの立ち上げの時から属し、脚本も担当したり様々な収監者の頼り甲斐ある世話人のようにしながら、自ら夢中で取り組むことで気持ちを整え生きる希望を見出していた。
そんな時、曰く付きの悪党と恐れられるディヴァイン•アイ(クラレンス•マクリン(元受刑者の本人))がグループに参加する...
個々にどんな罪なのか詳しく出てくることもなく暴力もない。
皆が抱えている孤独、後悔に苛まされながらも、グループ担当の演出家から目を瞑り楽しかった頃を思い出してみよう...と誘導される。
時を戻せない。今を生きるしかないが、独房内で突然の病で亡くなる仲間がいた。それを惜しむ皆の寂しさが伝わってくる。
まるでドキュメンタリーを観ているかのようだった。
それは、キャストの85%が元受刑者だから。演技が上手い下手ではないんです。本物の辛さが沁み入って来ます。
ラストが堪りません。
人種差別や階級差別などある中で、男同士の固い友情、絆に涙してしまう。
エンドロール近く、本物の舞台も挿入されています。芸術の素晴らしさを痛感します。
ジャケ写の雰囲気のせいか?勝手にリズムダンスなんかを踊り出すイメージを持っていたが、非常に硬派な社会派作品でした。
◎似たような、もう少しフランクさがあるフランス映画『アプローズ、アプローズ!囚人たちの大舞台』、そしてNetflixオリジナルですが、刑務所にいる父親と娘の関係性を見れるドキュメンタリー『ドーターズ』もお薦めです。