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ディスコ・インフェルノのdm10foreverのレビュー・感想・評価

ディスコ・インフェルノ(2023年製作の映画)
3.4
【地獄て・・・】

先日発見したNETFLIXの新作短編をもう一本。
サラッと見回した感じではこの2本しか見つけられなかったけど、他にも投下されてんのかな?

ってところで、先日の「ビフォア・マイ・アイズ」に続けて鑑賞。

舞台は1955年。
とある人気のない教会(「にんきのない」ではなく「ひとけのない」ね)で、ちょっとおっかないおばちゃんの「謎の告解」から始まるホラーショート。
その後時代は流れて、その教会は20年以上放置された後、「クラブ・インフェルノ」というディスコに生まれ変わることとなった。
そのオープニングイベントに参加したメルとブランドンのペアは、今夜のダンスコンテストでも優勝候補筆頭。
でも、肝心のメルの表情はどこか浮かない・・・。
彼女には公私ともにパートナーであるブランドンに言えずにいた「ある秘密」があった・・・。

前に観た「ビフォア~」は正直ホラーではなかったので、そこから見ればテイストはちゃんとホラーしています。
ただ、その恐怖の根源と狙いがイマイチよくわからないまま時間だけが過ぎていくので、怖そうなんだけど乗り切れない・・・っていう、ちょっとした「置いてきぼり」を食らってしまいました。

これも18分(短編の割にエンドロールにもそこそこ時間を使っているので実際はもっと短い)でやるには、テーマがデカすぎるというか、もっと長尺でやった方が面白く出来そうなのにな・・・と、余計なお世話まで焼きたくなってしまう。

「病は気から」みたいな感じで、悪魔なるものも人の心の隙間や弱みを狙ってつけ込んでくるなんてよく聞くけど、今回もまさにそんな感じ。

妊娠の事実を彼に伝えるかどうしようか悩んでいる彼女に「あなたの重荷を取り払ってあげる・・」と近づく謎の老婆・・・。
もちろん、彼女にとって妊娠自体が重荷なんてことは決してないんだけど、やっぱりこの先の事とか、相手の反応のこととかで悩んでしまうんだろうね・・・。

そんな迷ったり悩んだりする心にスッと入り込む邪悪なもの。

ん~~やっぱり唐突感が否めないというか、目的もゴールも結局南極大冒険(古!)っていう感じで、いまいち伝わってこなかったのがちょっと残念。
ただ、映像的には結構頑張っていたと思う。
それこそホラー演出はきちんとしていたし、70~80年代風のディスコシーンを思わせるような映像はお洒落でなかなか良かった。

まぁ、何だかんだあってこの一件のお陰で彼にも告白出来たし、この先二人は幸せになるんだろうな・・・っていう行く末は見えたような気はする。

ってことは、結果的に悪魔は「ナイスアシスト」ってこと?
それってもしかして、悪魔ではなく主人公の内面にある不安が具現化した存在だった…みたいな?
いや、だとするとオープニングの「婆さんの告解」と繋がらないか・・・。

え?じゃあやっぱり「お節介でお人好しな不器用悪魔」だったって結論?

・・・ちがうか(笑)
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