このレビューはネタバレを含みます
生徒のカンペとか授業中に出ていってしまうこととかは、確かにありふれたことだなあと思ったが、この職員室での盗難事件は子供は一切悪くなくて、保護者が狡猾なのではないかと思った。
秩序を保とうと毅然とした態度をとる校長先生や担任教師に寄り添うカウンセラーの存在に、教育への希望が持てた。
受け持ちの生徒の気持ちをおもんばかって悪事を働いたその親に強く言えない担任教師の生徒への愛情や、先生と母親の板挟みになった生徒の気持ちもひしひしが伝わってきて、子供がかわいそうになった。
悪い事をしているのにメンツのためにやってないと言い張って相手が悪いと攻撃することがまかり通ってしまうのはいかがなものか、と思わせるような映画でした。
ラストがもう少し踏み込んでもよかったかなと個人的には思った。ごね得なのかどうなのか分かりづらかったのでね。ごね得であってほしくない。悪い事をしても自分は悪くないとごねて相手のせいにして通そうとして、それがまかり通るなら道徳は崩壊するから。
追記)教師たちの姿がない学校で警察がオスカーを連れていくラストシーンの意味は?と思い返してみた。オスカーが貯金をカーラ先生に差し出す場面もあったし、オスカーはきっと母親の容疑が本当だと思っていて代わりに捕まりに来たのかな。そのシーンを見る母親の姿も映してほしかったが、きっと絶叫するんだろうな。「親の因果が子に報い」を表しているのかなと思うと意義深い。子供は大人より純真だね。