のっち

清作の妻ののっちのネタバレレビュー・内容・結末

清作の妻(1965年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

田舎も戦争もクソ野郎や!

若尾文子のアドリブだという、思い詰めた目で五寸釘を手に突くシーン。白黒の画面も相まって手に汗握る恐ろしさ。
自分は何も悪くないのに家族の為に着物問屋の隠居の妾となるお兼。模範青年として生きてきた清作。交わることのない二人が交わってしまい、最後には清作も相手の立場に立つことができた。
一見良い話に見えるのに、目が見えなくなった髭ぼうぼうの清作が座って、お兼が一人畑を耕すラストは、どうしても隠居の妾となっていたお兼と被ってしまう。男に仕えるしかない女のような。せっかく我慢してもらった1000円もきっと畑と祝いの飲み代に消えたんだろう。
まだ、愛する人の横にいれるから幸せなのか…
のっち

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