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清作の妻のkiritoのレビュー・感想・評価

清作の妻(1965年製作の映画)
4.0
【鐘】

白黒映画の中にあって、若尾文子の妖麗さ、艶かしさ、美しさ…群を抜いている。

そして清作と抱き合うシーンが妙にエロティック…

時は日露戦争前。
金のない父と母を助けるため、隠居の妾として生きていたお兼。
その爺さんが死んだことから手切れ金をもらい故郷の村に帰ってくる。
しかし、村は売女と彼女を蔑み、村八分にしていた。
その頃、優秀な兵隊として清作が、村に帰ってくる。
清作はお兼を妻にすると言うが……

ぐう…傑作。
男女の愛という形はいかなる障害をも超える。石川さゆりの「天城越え」もそうだが、相手を傷つけてまでも自分のものとしたい。それはDNAに刻まれた本質なのかもしれない。迫害に会おうとも逃げずに立ち向かう2人の姿勢が暗いBGMの中でも一際光を放つ。


『このまま夜があけなければいいのに…』

2019.3.7 kirito入院中
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