目指す先は見えた。誰にとっての先なのか。後藤ひとりか、伊地知虹夏か、山田リョウか、喜多郁代か、それとも結束バンド全体か?あの伝説の文化祭ライブへと向かっていく空気感や、それぞれ抱えた想いが本当に愛おしい。さあ、これからどんな先を見せてくれるのだろうか。期待で胸が膨らむばかり。
前編Re:で扱った以降の物語になる以上、限られた話数をどうひとつの物語にまとめるのか。しかも総集編として。まさに総集編あるあるではあるが、異様に難しい手術となることは必至である。斎藤圭一郎監督のことだから、何か勝算はあるのだろうと思っていたが、ある程度していた予想の範囲を軽くジャンプしていった。物語の肝を完璧に残した上で、また別の語り方をするという見事な職人芸であった。語り方は無限大なのである。原作通りになぞることだけが全てではない。とはいえ尺の都合もあるため、前編に比して相対的にぼっちちゃんのアレな部分が顔を出していた。