晴海通り

しあわせのかおりの晴海通りのレビュー・感想・評価

しあわせのかおり(2008年製作の映画)
3.9
とっても静かで慈しみ深い映画でした。地方都市で地元の人から愛される中華料理の名店。そこにやってくる今回はソフト薄幸の中谷美紀。蒸篭から立つ湯気の暖かさ、具材が油で炒まる音、親子の愛、料理という愛情…素晴らしかったです。TVドラマでもできてしまうテーマかもしれないけど、ちゃんとひっそり暗い厨房の奥行きや金沢の冷たい空気感を伝えるためにも映画で良かったと思う。中盤ちょっと長い感じがしたけど、最後がとっても良い。

中谷美紀がものを食べる様はほんとに美しいですね。脂や魚介の旨味が広がる感じと、酒が鼻腔で膨らむ感じをきっちり伝えてくれます。もはや様式美の域(笑)
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