昨年度のフィルムフェア賞受賞作。
タイトルは「12年生落第」、というような意味。
Netflixの英語プロフィールで見たものの、最初のところまるで分からずで挫折、そのままにしていましたが、あまりの評判の良さに再度挑戦。
なんの衒いもない淡々とした実話映画で、監督はキャリアの長い巨匠。物語は本当に実話そのままなのに映画になってしまうというすごい話でした。
ダコイット(地方強盗団)の出るような田舎の公務員家庭出身で、12年生(日本でいえば高校3年)の試験の時、学校ぐるみのカンニングが摘発されたため卒業が一年遅れたものの、正義の味方の警察官僚に出会い、それを機に正義に目ざめ警察官僚を目指し、ハンデが多すぎるのにも関わらず超難関の国家試験に合格して無事任官される、というただそれだけの話なんですが、モデルがやっていることが凄すぎてそれだけで映画になる。
ベテラン監督が淡々と仕事をしているのがまた効いています。
こういうタイプのひねりがない良作がヒットするのが最近のヒンディー語映画の売れ筋ですが、これは地味だけれど難しい所ひとつもない映画なので、ぜひ日本でも公開して欲しい。