このレビューはネタバレを含みます
久しぶり味わう香港映画の世界観
トニー・レオンの映画をスクリーンで観るのはどれくらいぶりだろう
もしかしたらレッドクリフ以来かもしれない
世界の大国がアジアの国を植民地と言う名目で占領していたあの時代
日本も他国に負けじと中国の満洲に国をつくり占領していた
そんな時代に繰り広げられたスパイ達の攻防戦
映画を観る前に内容を知りたくないので、おおまかな上記あらすじだけ理解して観ました
共産党、国民党、日本軍
誰がどちら側の人間なのか
その基本設定の説明はほとんどなく、キャラクターの位置付けを掴むのが難しかったです
時間軸が前後する設定なのも難しさを増すポイントでしょう
観ていくうちに理解は出来てきますが、基本的な歴史感がないと多分ちんぷんかんぷんになるかもしれませんね
戦争が生み出す特殊な倫理観の元、敵になった段階で人命を奪う事に対する躊躇が消え、人を殺す事が正当化される狂気の世界が映画の中に充満しています
そんな狂った時代にスパイ達の政治的信念と誇りをかけた騙し合い、殺し合い
美しい映像と共に繰り広げられる静かな戦いは圧巻です
平和ぼけした日本人にはかなり刺激が強いですね
これから戦争が始まりそうな時代には観ておくべき映画かもしれません
但し予習は忘れずに
置いてけぼりをくらいます
映画公式ページにあるあらすじと登場人物は必ずチェックしておきましょう
こういった政治色の強い映画が中国で賞を獲っています
それはつまり、主人公達がそちら寄り?だという予想をしながら観ていたので、余計にあたまがこんがらがりました
WOWOWで放送されたら復習に為にもう一度観ようと思います