養蜂家のジェイソン・ステイサムが、恩人の女性がフィッシング詐欺に引っかかって自殺したことを知り、キレる。
いわゆる「狙った相手が実は引退した○○」話型のバリエーション。
普通はいったんタメを作って、それから実力行使がセオリーなんだけど、本作は緩急の緩が一切なく、恩人の死を知った途端に詐欺グループのコールセンター突き止めて、いきなり燃やしちゃう。
どうせステイサムが無双するのは分かってるんだから、ひたすら彼のカッコいいアクションを見せると割り切ってる。
だから100%噛ませ犬になるのが確定してる敵役も、びっくりするほど弱い。
中盤ですごく強そうな奴が出てきた時は、ここから死闘が・・・と期待したのにあっさりw
本作のポイントは、相手がフィッシング詐欺なので、主人公が末端のコールセンターから始まって、少しずつ組織のトップに迫ってゆく構造。
敵のボスキャラの正体をとんでもなく高位の人物にすることで、意外性とステイサムがぶっ壊す爽快感を強めているんだな。
まあデヴィッド・エアーとカート・ウィマーのコンビ作としては、ドラマ性の無さはちょっと物足りないが、頭空っぽにして観たいホリデーエンタメとしてはこれはこれで。
キャラ設定としてはジョン・ウィックに限りなく近く、これもシリーズ化されそうな気もするが、はたして?