回想シーンでご飯3杯いける

ULTRAMAN: RISINGの回想シーンでご飯3杯いけるのレビュー・感想・評価

ULTRAMAN: RISING(2024年製作の映画)
4.0
ULTRAMANであってウルトラマンではない。出演者に日本人が並んでいるので勘違いする人も多そうだけど、製作はアメリカで、台詞も英語。日本語吹き替え版の声優を担当している人達が、日本の宣伝では「出演者」と呼ばれているに過ぎない。

そして、ウルトラマンではなくULTRAMANになった事で、これまで日本で数多く作られてきたシリーズ作品やリメイクとは全く異なる、新訳ウルトラマンとでも呼べそうな、非常にユニークな作品に仕上がっている点に注目したい。

映像は3DCGで、動きや会話のテンポは「スパイダーバース」以降と言った感じの現代的なもの。どうやらULTRAMANは怪獣と共存する事を望んでいるようだ。

ULTRAMANは人間の姿でプロ野球選手としての顔を持つという設定も面白い。人間としての生活や、家族の描写が入る事、そして暴れ出すと止まらない怪獣の赤ちゃんもいて、そういう意味では「Mr.インクレディブル」っぽさもある。

リアルタイム世代へのサービスと内輪ウケを狙った「シン・ウルトラマン」とは正反対。ウルトラマンをモチーフにした別次元の新作として捉える方が断然楽しめるし、油断していると泣けるシーンもあって侮れない。