顔面土砂崩れ

毒娘の顔面土砂崩れのネタバレレビュー・内容・結末

毒娘(2024年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

超絶良かった!!!!

ホラーなようでメインはヒューマンドラマ、
ホラー映画を期待してる人からすると肩透かし感絶対あると思う(スプラッターホラーと公式は銘打ってる)

決して毒親とは世間からは呼ばれないし、自分の事を良き父だと思ってるであろう父と自己主張の弱い母と娘が。
ちーちゃんという化け物に家庭を狙われたことで徐々に自己として自立していき、ステルス毒親とでも言うべき父に対してずっと心の奥で思ってた、モヤっとした嫌悪感をぶつけて行く、毒親との決別を描いた作品だった。

そして主人公のもえかちゃんとちーちゃんのビジュめっちゃ良かった。百合作品として、良すぎる。
映像も良すぎた。


【以降強めのネタバレあり】

主人公の女の子(もえかちゃん)は中二病的に親とかに対して反抗しているのに対して、ちーちゃんもそんな彼女の心の闇に共感してくれてるのかな…
みたいに思ったりするんだけど、ただの人の心がわからない、人が苦しんでるところを見るのが大好きなガチモンのサイコパスだった。
主人公は自由に生きるちーちゃんに対して一種の憧れを抱くんだけど、別にちーちゃんに思想なんてなくてただの殺人鬼でしかなかったっていうのが怖いところでしたね。

マジでずーっと父親が気持ち悪かった。
こういうモラハラ気質だという事を自覚せず、相手のために優しさから行動していると思いこんで思想を押し付ける、自分は優しい良き父だと思いこんでる人っているよね…っていうのが存分に出てた。

何気ないシーンだけど、嫁が丁寧に作ったであろうプリンアラモードをインスタ用に写真で収めた後に雑に掻き込むシーン。
あそこにこの男の人間性が詰まってたと思う。

マジで良い。オススメ