英語字幕だったので100％の理解度ではないものの、それでも久しぶりにインド映画で泣いた。
いやーさすがラージクマール・ヒラーニー監督だ。不法移民を肯定するかどうかはひとまず置いといて、不法移民問題を軸に硬軟織り交ぜてきっちりと脚本を練っている。
シャールクは最近PathaanやJawanなどでアクション系を演じているが、このような人の心の機微を描く作品の方が年齢的なことを考えても合っていると思う。ヒラーニー監督との相性はドンピシャではないかもしれないが、それでも最近のシャールク作品の中ではとてもよかったと思う。
英語を学ぶところはマダムインニューヨーク的にちょっとコメディっぽ今雰囲気もあり、また昔の友人に会いに行くくだりは同監督作品の３Idiotsのようでもあったが、いずれにしても親、友人、愛する人、そして祖国への愛があふれている。そしてこの監督の作品は基本的に悪人があまり出てこない（悪人は主に外国人）。
しかし不法入国のリスクはどう考えても高すぎる。どんな理由があるにしろ、自国で働いた方がいいような気がするがどうなんだろう。高額な給料があったとしても、そもそもまともな仕事に就けるのか。日本人にとってはややとっつきにくい社会的問題ではあるが、それをシャールクという大スターを起用して食い込んでいった監督はさすがだと思った。日本での公開を期待したい。
