BouzuMiura

レディ・ブレイド 女戦士アズーラのBouzuMiuraのレビュー・感想・評価

3.6
アマゾンプライムのおすすめは時々鋭くてこれは大当たりだった。

ジャケを見て「レッドソニア」的なヒロイックファンタジー系、女コナン・ザ・グレートかと思い視聴したけどまさかのSF。作り手はスチームパンクを目指してたらしいけど廃工場、廃屋ロケがバレないよう暗闇でワサワサやっててビジュアルはいまいち。だけどそのへんはどうでもよくって、主演・監督・脚本(たぶん制作費自腹)のセシリー・フェイさんとやら(ヘレナ・ボナム=カーター、アンジェリカ・ヒューストンぽい魔女顔美人)のワンマンパフォーマンスがかなり見どころ。

セシリー・フェイさん。イギリスの片田舎に生まれてカンフースターを目指したきっかけがテレビで見た「モンキー」(マチャアキの西遊記か?)で、マレーシアの護身武術「シラット」のチャンピオンでクラシックバレエ、太極拳の経験者。体の動きがいちいち美しい。「プロメテウス」や「チャリチョコ」のスタント、「最後のジェダイ」で背のちっちゃさを活かしてスーツパフォーマー。なんの役やろ?

このセシリーさんがめちゃくちゃちっちゃくて(公称1m45cm もっとちっちゃく見える)エピⅡのヨーダみたくクルクル回りピョンピョン跳ねながら敵を倒す。シラットについて格闘技詳しい職場の若い衆に聞いたらジークンドーの元になった格闘技のひとつでマレーシア原住民の護身術、相手の戦い方に合わせて〝水のように〟フレキシブルに戦うもので「シラットの成り立ちには大戦時のの日本軍が関わっててウィキペディア読んだら面白いっすよ」とのことだがごめんそこまで興味ない。

実際この映画の格闘シーンもナンチャッテ青竜刀の剣舞あり日本刀の二刀流ありルチャリブレ風空中戦ありカポエラみたいな逆立ち足蹴りあり全体重をかけてのグーパンチの応酬あり手技からのサブミッションありナンデモアリアリのクソ楽しいフルコースでした。作中頻発されるちっちゃい体で全体重かけての蹴りもいい。てか一個一個の攻撃が全体重かけてる感。アクションの決めのとこで顔の表情を撮るとこもエモい。

ストーリー。平和な故郷の惑星を悪い帝国(怖い恐山みたいな言い回し)に滅ぼされ奴隷に身を落とした女コナンが故郷に伝わる格闘技をマスターし有志を集めて(敵の中にいる心あるやつとか拳を交わした女戦士とか志が同じレジスタンスとか)憎き女帝ソルなんとかを倒す話だ。絶対面白いやつやん。仲間になる戦士はみんなイケメン&カワイ子ちゃんで、敵の女帝は怖い顔のオバハンその手下は土方ヅラ。善悪わかりやすい。悪の側になんかひとりイケメンいるなーと思ったらその謎もラストに解明されて痛快。レジスタンスリーダーのアジア系女子、タイプだったけど途中離脱で残念。

ちなみセシリーさんはサマセットの美しい保養所ドラゴンズ・ホルト(どこ?)でシラットのあらゆる側面を教えるシラット・スカサハ戦士学校を開校したそうなのでお金貯めて入学しようと思います。
BouzuMiura

BouzuMiura