トモ

ディア・ファミリーのトモのレビュー・感想・評価

ディア・ファミリー(2024年製作の映画)
4.5
さすがに十数年の話を2時間弱で描くのは多少無理がある題材で足早な所は目についたけどそれを含めても素晴らしい作品でした

WOWOWで「しんがり」「石つぶて」「トッカイ」の三部作を映像化している清武英利さん原作だけに物凄く熱くなれる強いメッセージを持つ社会派エンターテインメント作品としての一面もあり

いつの時代も保身の人やその仕組みの中でしか生きられない人がいて

非常に困難な道程と医療界の仕組みや事情によりもしかしたら救えなかった命があったのかと想像すると終始やるせない気持ちになる中で同じ方向で夢を共有しながら諦めない人達の思いに心を揺さぶられ熱い気持ちになる

観る前は清武作品でWOWOWならば岡野真紀子名プロデューサーと若松節朗監督の再タッグで観たかったけど、岡野PはNetflixへ移籍してしまったし、今作に関しては結果的に月川監督でホント良かったなと思う。泣かせるような演出ではなくやるせない中でも必死に生き抜く人達の思いに胸が熱くなるし自分を重ねる事もできる

あと時代感漂うような映像と美術も素晴らしかったと思います

主人公である坪井宣政は驚くほどに前向きに行動的な人物でそこに経営者としての大切な部分と危うい部分を極端に併せ持っていて父親としての家族愛もとても深い。作品の主人公として十分過ぎる程の人物を大泉洋さんが演じている。もうその人物を演じているのか生きているのか境目が分からないくらいに毎回素晴らしい。役所広司さんかこの方くらいじゃないかここまでできるのは

キャスティングも豪華で完璧で皆さん素晴らしかったです(ここを省かないと恐ろしく長くなってしまうので)
トモ

トモ