気合の入ったミニチュア特撮や実景合成のリアリティは見事。
でも、良くも悪くもそこしか見どころがない。
大きな減点ポイントはないし、つまらないというわけでは全くないんだけど、昨年のデッカーよろしく「その展開最終回で見たなぁ」といった再生産感が否めず、できれば正体バレみたいなイベントをもう一つ載せてほしかったという感想を抱いてしまう。
『ゴジラ-1.0』での名演が記憶に新しい田中美央さんが出ているのだが、彼の出演する特撮映画は国会議事堂が派手に壊されるというジンクスができたようなできてないような。
ここ数年ニュージェネレーションウルトラマンに限らず特撮界隈は名作に溢れていたので、良くも悪くもファンの目が肥えてしまったのかなぁと思うと田口監督含めスタッフ陣には少し同情の念を覚える。
ともかく、ゴジラもフルCG化の波が押し迫る中ここまで本気でミニチュア特撮に取り組んでいるのはウルトラシリーズぐらいだと思うし、その点においては集大成と呼べるものになっているので見て損はないと思う。
ただ、それ以上のシナリオとかそういうものを求めてはならない。