ロラン・ブーズロー監督作品。
『インディアナ・ジョーンズ 運命のダイヤル』に合わせて作られたドキュメンタリー。ハリソン・フォードのインタビューを中心に同作の主要キャスト、監督、スタッフが勢ぞろいで超豪華。インディ過去作メイキングの他スターウォーズ、アメリカン・グラフィティなどの作品への言及や証言もたっぷり。
『魔宮の伝説』でショーティを演じたキー・ホイ・クァンも登場。『Everything, Everywhere, All At Once』のオスカー受賞のビデオも流れる。ハリソンとキーが抱擁を交わす一幕は何度見ても心温まるが、エブエブが太ヒットしていなかったら実現しただろうかとも。ショービズの世界は厳しいもんね。
この手のドキュメント（というかPRインタビュー＆メイキング集？）の定石としてインタビュイーたちは異口同音にハリソンとインディを褒め称えるのだが、ディズニーは特にその度合いが甚だしい。ここまで自画自賛しなくても。せっかく色んな人に話を聴いてるんだから褒め言葉以外の情報も知りたい。
残念ながら『運命のダイヤル』はシリーズ最低のクオリティで、その大きな理由の1つはインディがまるで魅力的ではないから。あのチャーミングな笑顔がほぼ全く出てこない。ところが本作に収められたメイキングでは、ハリソンはキャストやスタッフらとニッコニコ上機嫌で与太飛ばしてる。
観客はファンではなく顧客だ、とプロ意識を語るのは結構だが、それなら『レイダース』のジャケ写にもなっている魅力的な笑顔を『運命のダイヤル』でも見せてくれたらよかったのに。出演者やスタッフが内輪でウケて褒め合うこの構図、ディズニー移行後のSWシリーズでもよく見かけたが鼻白むばかり。
とは言え今作ではハリソン・フォードはたくさん観れるしメイキングもいっぱい収録されてるし超豪華キャストのインタビュー集であることは間違いない。哀しいのはこのオマケドキュメントが『運命のダイヤル』よりも面白いため本編より高い星をつけざるをえないことだ。
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