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ラストマイルのtkmのネタバレレビュー・内容・結末

ラストマイル(2024年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

楽しみにし過ぎて、いざ見終えたあと何から書けばいいのやら。。とにかく余韻あり、考えさせられる部分あり、ファンサービスあり見応えがあった。

監督塚原×脚本野木亜希子コンビにハズレなし。しかもかつての『アンナチュラル』『MIU404』と同じ世界線。社会に警鐘を鳴らすような物流ミステリー。

怖いのが、観ているわたしたちも日々当たり前のようにこの便利な世界に触れているんだということ。「ラストマイル」である羊急便、佐野親子のようなドライバーへのしわ寄せに加担していること。真面目に働きすぎる日本人。。

様々な伏線のひとつ、母子家庭の親子のサブストーリーが最後に絶妙に絡んできた。ドライバー佐野息子(宇野祥平)の洗濯機のシーンが一番グッときた。無事でよかった。

そしてファンサービス要素満載のシェアードユニバース。
『アンナチュラル』『MIU404』両方に出てくる西武蔵野署の毛利さん(大倉孝二)の安心感。
『アンナチュラル』UDIラボでメンバ集結熱かった。数年ぶりなのにそこには彼らがいた!
久部くんが研修医で居ないのが寂しいけど。(法医学に進む話は…?)
弁護士のお母さんや葬儀屋木林まで出てきて、あと高校生だった白井くんもバイク便ドライバーで出てくるサービス大盤振る舞い。

犯人のご遺体から見えるバックグラウンド、切なさは『アンナチュラル』みがあった。

『MIU404』は、そうか陣馬さん(橋本じゅん)のかつてのバディ九ちゃんは事務所の関係…ではなくキャリア組として本庁から変えるべく去ったんでした。代わりのバディはあの高校生 陸上部だった子。未来に繋がっていた。
第4機捜は初動捜査として今回みたいな形では出番少なくても仕方ない。伊吹&志摩バディ健在で嬉しくなった。「きゅるん」の翻訳笑えた。

もちろんメイン舞台はデイリー・ファストの西武蔵野ロジスティクスセンター。エレナ(満島ひかり)と孔(岡田将生)。
ふたりのバックグラウンドが最小限なのでエレナが犯人なんじゃ無いかとミスリードにもまんまと引っかかる。

2.7m/s 70kg 0 山﨑が一人の力では止められなかったベルトコンベアも、エレナは別の形で、協力者とともに止められた。それでも世界は続いてゆく。わたしたちは注文を続ける。

ロッカーの鍵は孔に引き継がれた。
この先に希望があるのか否か、リアルに繋がっている気がする。

エンドロール、米津玄師のうたに余韻が溢れて泣きそうになった。
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