最高でした。こんなに気合いの入った日本実写映画を観たのは本当に久しぶりな気がします。
TBSドラマのユニバースで、豪華出演者陣を擁しつつも、それぞれの作品に違和感が出ないくらい、しっかりとまとまっている本筋。
引き込まれるようなキャラクターを名演する満島ひかり。そして、それぞれのキャラクターがしっかり立っているサブ俳優の皆様。
本筋の「物流問題」というリアルな社会問題と、「働くとは」という哲学の部分も要素として内包しつつも、全体を通してしっかりとエンターテイメントになっていて、説教臭くなく、でもバカすぎないリアリティーもちゃんとある説得力。
「時代切ってるでしょ？いまの流行りこれでしょ？」みたいな押し付けがましいメッセージ感もなく、しっかりとエンターテイメントに昇華し切れている中に世相を反映させるバランス感覚。
これだよ、これ。日本の映画・ドラマの良さってこれなのよ、と久々に唸った。
こういう「あのアニメの原作！」とか「あの人気イケメン俳優のカッコいいシーン！」みたいな邪道な売り方ではなく、しっかりと真正面から映画ビジネスに戦いを挑んでいる、いわばリスクをとってでもチャレンジングな日本実写映画を本当に久々に見た気がする。こういう映画を、本当に応援していきたいです。（859）
