気になっていた題材のアレックス・ガーランド監督の新作だし、ジェシー・プレモンスが強烈らしいっていうのもあってすごく楽しみに待っていたんだけど、いや~久しぶりにガツンとくる映画体験ができた。
共感とか感動とか興奮を求めるのではない、観客に現実社会への危機感や疑問を持って考えてもらいたい、そんな内容だった。勿論アメリカに詳しい人の方がより具体的に理解できるところはあるんだろうけど、実際に起こっていることの延長線、起こり得る出来事だと思いながら観ていた。
近年の戦争や政治状況では、まさか本当にそんなことが起きてしまうのかと思うことが多々あったりして、どうも平和に向かっているとは思えない世の中だけど、どこかでその足を止められないのか、人々が歩み寄り譲り合えるそんな平和な暮らしをすることがどうしてこんなにも難しいんだろうかと思った。本作、アメリカでヒットしたみたいだけど、今度の選挙の行方はどうなるのだろうか。
ところで、お目当てジェシー・プレモンスは出番は少ないものの大変恐ろしくて最高だった。何の躊躇いも迷いも無い差別主義者。赤いサングラス姿が目に焼き付いて頭から離れない。カメオ出演させてくれたキルステン・ダンストよ、ありがとう。
なお、私は大抵の戦争ものは怖くて観られないんだけど、これは恐ろしいけど血飛沫とかはあまりないので助かりました。時間的にIMAXではなくドルビーシネマで、そのくせ最後列でビビりながら鑑賞しましたが、観に行ってよかったです。