街の静けさと各地で出会う人々の思想や行動のわからなさ、不可解さがゾンビ映画の趣き。
状況の説明もそれぞれの政治思想も一切省き、ジャーナリズムに徹しているところ含め、それぞれの大義のための戦争を描くことに徹している。ジェシー・プレモンス、恐ろしすぎてチビった。
戦地に入る前後からベテランのリー(キルスティン・ダンスト)がスランプに陥る一方で若きジャーナリストジェシー(ケイリー・スピーニー)が覚醒していく様子は世代交代のようでもあり、このイカレた状況に「乗れる」人間こそ生き残り、そうじゃない人間は(プロとして)終わるということを示唆しているようにも見える。
大統領の首を獲ることも、その写真を撮ることも、そんな映画を撮ることも、戦争を扇動し、娯楽消費する恐ろしさを孕んでいる。