片腕マシンボーイ

獣手の片腕マシンボーイのレビュー・感想・評価

獣手(2023年製作の映画)
4.0
めちゃんこ豪華キャストの片腕ケモノボーイ映画なんやが、監督が我らが夏目大一郎ってことで……期待半分嘱望半分!で観に行ったら……高まり過ぎたハードルを軽々飛び超える傑作で歓喜したぞぉ!キャッキャキャッキャ

斬られた腕をマッドな医者に診せたら最新の再生医療を施され……腕がモンスターと化したんやが!って話

トム・クルーズに憧れた福谷孝宏が自ら主演企画を立ち上げ、何度も一緒に仕事をしてきた夏目大一郎とタッグを組み始動!すると……川瀬陽太、松浦祐也、諏訪太朗、上西雄大と豪華なキャストが揃い!さらにヒロインを演じた和田光沙と完成後に結婚!っつ〜まさに夢と希望の詰まった作品
その馴れ初めだけでも夢と希望に満ち溢れているのに、その物語も絶望から始まり愛と希望に満ちた終幕を迎える、素晴らしき快作でワクワクとホクホクが止まらんかったね!

うむ、主演の福谷さんは夏目映画や佐々木勝己映画に出ている人やから見覚えはある……くらいの役者さんやったんやが、本作での気弱で社会不適合な主人公役がたいそう板に付いており、あれ?こんなに掴みある演技出来る役者さんやったんや!って驚いたし、なんならほんまに覚醒してトム・クルーズくらいならなれるんちゃうか?思いましたよねぇ

ヒロインの和田光沙はもう……間違いないというか、今現役で活躍している役者さんの中でも突き抜けた存在感と、繊細かつパワフルな演技、昨年の「映画(窒息)」でも思ったが色気もどんどん増してきてる気がするし、もう今のインディーズ映画を背負って立つ!と言ってもいい女優さんよ

中でも特に!そんな主演のふたりのあのぶつかり合うようなラブシーンには度肝を抜かれたね!高山VSフライばりのダイナミックさの中に、追い詰められたふたりが何とか逆境を乗り越えようとする決意の気炎が繊細に描写されており、マシンボーイ的にはここ数年で観たラブシーンの中でも圧倒的ベストやったし!

まぁ脇を固める俳優陣の磐石さよ、なんと言っても川瀬陽太と松浦祐也ね!ぺろぺろぺろぺろ
うん、最近じゃあ「ミューズは溺れない」の優しくて可愛いお父さんや、「カタオモイ」の嫁に逃げられた情けない夫役の印象が強くなっていた川瀬陽太が、本作では容赦ない悪党で、ひゃー!恐い川瀬陽太久しぶり!「激怒」の川瀬陽太よりもこっちの川瀬陽太のが恐いし好っき!なったしね
松浦祐也も、「リゾートバイト」の圧倒的ヒロイン力に魅了されたぶん、ひゃー!悪い松浦祐也もやっぱり良いねぇ、小悪党やらせたら松浦祐也は1等賞で好っき!なったよぉ

ん……諏訪太朗さんチョイ役かぁ、上西雄大は棒演技が逆に映えるねぇ!
ってか上映後のトークショーに、しじみと西山真来!嬉しいけどなんで?思ったら、西山真来は電話の声だけ出演、しじみは遠くに映る家族の奥さん役ですって!あと出演している赤ちゃんはしじみの子?ひゃー!

あ、あともちろん夏目大一郎も出演してますよォ、しかもかなり重要な役で……ごめん、夏目大一郎がセリフ喋るたびに笑ってしまっていたんはワシや、ゲラゲラ
そうね!本作は夏目大一郎映画史上、圧倒的豪華なキャスト!の揃った作品であり、大丈夫なんかな?って心配にもなったんやが……杞憂やったね!ちゃんとした企画とキャストがあれば夏目大一郎ってこんなにしっかりした作品撮れんのかぁ!ってマシンボーイは驚いたぞっ、なんならメジャーで糞みたいな映画たくさん撮ってるCM出身監督達よりも夏目大一郎って才能あるんやんけ!助監督で参加していた佐々木勝己と共に日本の映画界に爪痕残していって欲しいねぇ

そうね、もう序盤のドン底に堕ちた主人公が再会した恐ろしい先輩に更なるドン底に引きずり込まれる展開からして素晴らしかったし!暴力と血と獣手の果てに訪れる希望にはしみじみしましたなぁ……
うん、1月も末にきて、ようやく2024年初の痺れる映画体験!さぁ今年は何本の傑作に出会えるのか?楽しみやなぁ!